製法による違いはあるものの、アルミ合金固有の性質として、軽い（鉄の3分の1）、比強度の強さ、加工性のよさ（切削や鋳造の双方に適合）、表面処理もしやすい（アルマイトなど）、低温脆性がない（鉄鋼系の材料は零下の気温では機械的性質がどんどんもろくなり、通常では壊れない温度でも破断することがある）、電気伝導性、熱伝導性がよい、非磁性（磁石の影響を受けてしまうと困るような部材によくマッチする）、リサイクルしやすい、入手しやすいといった点がこの材料を適用する場合のメリットとなります。

砂型鋳造は、あらゆる鋳造技術のなかで、型費用がもっとも安くなると言うメリットがありますので多品種少量生産に強い製法だと言えます。
複雑形状も製作可能で、仕上がりが空洞のようなものを作る場合等は、中子を仕込み製作します。ダイキャストなどに比べると、砂型鋳物は寸法安定性の問題や寸法精度が出にくいと言うデメリットがありますので、それを解消するため、寸法精度の必要なものは、鋳造後、機械加工を行なう等して、精度を出す場合もあります。

砂型の種類

弊社は自硬性砂型を使用して鋳造します。これは、フラン樹脂と硬化剤を混合した砂型で、大物で少量の生産品にも向いています。

弊社では主に2つの種類のアルミ合金を使用しています。

1.長寿命である

腐蝕進行が少ない材料で、穴あき漏水や脱落事故の心配がほとんどなく、鉄やステンレスの約３分の１の重量ですので、非常に軽量で、既存の壁や鉄骨構造材に負担が少なく震災時も横揺れが少ないです。

2.環境との調和をはかることができる

アルミキャストは鋳造製法ですので、自由な模様を作り出すことが可能で、その建築物のコンセプトや、周辺環境、自然環境などから導き出したデザインを取り入れながら、既製品にはできない唯一無二のものを創り出すことが可能です。 上記より、アルミキャストは、非常に個性豊かな唯一無二の表情を持つものとなり、建築の「見せ場」として、そして、ここに来る人々を迎える「顔」としての役割を果たすことになります。

アルミキャストの場合、時を経て成長するという側面を持った素材です。
時間とともにその存在感は増してゆき、唯一無二のデザインは、唯一無二の存在として価値を高めてゆきます。
永くそこに在ること。人が日々、そこにあるキャストを目にするのと同じく、キャストもまた、人を支え、見守る存在としてそこに在り続けます。